鎧(甲冑)の名称と分類

鎧(甲冑)の例各種

鎧(甲冑)の名称と分類

名称
各部の名称は以下の通りである。
兜の上に立つ飾りは「脇立」、横に出ているものが「吹き返し」、頭の横後ろを守る蛇腹が「しころ」、顔を守るものが「面頬 (めんぽう)」、その下に付いている首を守る蛇腹が「垂れ」、兜の紐は「忍紐」。 肩を被うものが「袖」、腕に被せるものが「篭手」、手の部分は「手甲」と呼ぶ。胴の前板は「胸板」、胴の下の何枚かの蛇腹部分は「草摺」。その上に付けて股から腿を被うものを「はい楯」。脚を被うものを「脛当」と言う。
兜の形状では一般的なものが「頭形(ずなり)」そして「桃形」上に立ったものを「鳥帽子」と呼ぶ。 日本の甲冑・具足の特徴は鎧の時代から攻撃性を重んじた作りであったと言うことであり、背中には旗指し物を装着する金具がある。旗指し物は所属を示した。 また身分の低い下士の具足は運動性を重んじての簡略化で「袖」「はい楯」などがない。 鉄砲隊は兜の替わりに軽い陣笠を着用し、「手甲」「脛当」が省略されているのもある。 これは弾薬の装填や射撃に都合が良い。

分類
名和 弓雄氏は鎧(甲冑)を以下の9種類にその仕組みから分類している。

1上代の板鎧
2上代の札鎧
3大鎧
4腹巻
5腹当
6胴丸
7二枚胴具足
8両引合具足
9五枚胴具足

である。 時代的な変遷で見ると鉄砲出現後はこの分類の7、8、9が主なものであろう。二枚胴は製作や着用を簡略化し、鉄砲を主力武器とす る戦闘方法に合致したものであり、また西洋の甲冑の影響を受けた南蛮鎧が流行した。これは厚い鉄の中心に鎬を持たせ、弾丸や 槍を滑らせる設計である。同じ原理で表面を滑らかにした仏胴具足と言うものある。金属の胴は連尺胴と呼ばれる鉄板を横に並べ 上下に繋げた構造のものが主になって行く。 しかし火縄銃の弾丸は有効距離であれば如何なる甲冑・鎧・具足も打ち抜いてします威力があり、銃の前には無力なものであった はずだが。(火縄銃の項参照)